なぜ成績が上がらないのか?
この話を読んでどう思いますか?
Aさんが風邪をひいて咳が出て息が苦しくて学校に行けません。です。そこで病院に行って咳止めの薬をもらって飲みました。苦しさから解放されました。学校に行けるようになりました。
Aさんは咳が止まったのですが、今度は鼻水がズルズル出てしまってマスクを濡らしてしまいます。これでは学校で恥ずかしいです。そこで病院に行って鼻水を止める薬をもらって飲みました。鼻水は止まりました。あぁよかったですね。
鼻水が止まったAさんは今度は熱が出てしまいました。頭がガンガン痛いですし勉強どころではありません。病院に行きました。熱を下げる薬をもらって飲みました。熱は下がって勉強できるようになりました。薬がよく効くAさんはよかったですね。
さて、この一連のAさんの行動、どうしたらよかったでしょう?
Aさんが行ったのは全て「対処療法」です。確かに咳が出て苦しい時に一時的に症状を抑えるために咳止めの薬も必要でしょう。しかし、それと同時に「根本治療」である「風邪を治す」もしくは「風邪をひかないように生活する」行動を取るようにしなくてはいけなかったのではないでしょうか?
しかし、勉強に関してはAさんと同じ行動を取る方がとても多いです。
1、計算間違いが多くて困っている→計算の練習をする。
2、英語の単語のスペルの間違いが多くて困っている→単語を書く練習をする
3、問題文をきちんと読まずに勘違いする→問題文をきちんと読む練習をする
全部一見正解のように見えます。
しかし全てAさんと同じ「対処療法」ではないでしょうか?勉強における「根本治療」はなんでしょう?それは子ども自身の「能力を上げる」ではないでしょうか?
では、どうやって「能力を上げる」のでしょう?
まずは、きちんと問題文を読んできちんと考えることです。表現が抽象的でわかりにくいですが、当たり前のことを当たり前にきちんとこなしていくことです。一発逆転満塁ホームランみたいなことを探しても無駄です。
お母さんが一発逆転満塁ホームランを探すタイプだと、子どもも同じように手っ取り早くラクに解決できる方法を探します。仮に一発逆転満塁ホームランで試合に今回は勝てたとしても次の試合でも同じことができますか?さらに次の試合は?
もちろん効率の悪い勉強をしていてもダメなのですが、効率の良い勉強方法は何か?ばかりを探すお母さんは一発逆転満塁ホームランを探すタイプのお母さんであることが多いのではないでしょうか?
そんな不安定なことばかり追い求める時間と労力を、コツコツと「能力を上げる」ことに投資した方がよっぽど確実だと思います。
ウチの子は高校受験までもう時間がないからそんな悠長なことは言ってられない!というお母さんがいます。確かにそうかもしれません。しかし、もしここで高校入試に役立つ秘訣があったとして志望校に一発逆転で入れたとしても、入学して術勉強しなくなり、きっと大学入試で同じことを言っているでしょう。社会人になって何かのプロジェクトをするにしても締切ギリギリになってバタバタするようになるでしょう。その子は受験と同じようにギリギリにならないと行動しないタイプの子になってしまう可能性は大です。(誰でもその傾向はあるとは思いますが、程度のひどい人の場合の話をしています。実は私も耳が痛いです(笑))
少なくとも周りの人たちよりは早くからコツコツと頑張っていけるような体質づくりをめ塾で身につけませんか?能力が上がればテストの点数なんて自然と上がってしまいます。